サーバー電源を利用した高出力な安定化電源を自作してみました♪
現在使っているAC充電器(ISDT D2)だと、インパクションの動力バッテリーを充電するにはワット数が足りないので、新たに高性能なDC充電器を用意することにしたんです。
この6セル5800mAhを2本同時に充電する場合、計算では1C充電でも300W程度のスペックが必要とされるんですよね…。 そして時には2C、3Cも考えられることから、今年ISDTから発売されたP30という最新の充電器を選んでみました。
なんとこの充電器、小さいのに2本同時に充電することが出来て、しかもシステム合計1500Wの大出力!
でもDC充電器で家庭のコンセントや発電機から充電するには、安定化電源という物を別に用意しないと使うことが出来ないんですよー。
というわけで、市販のハイスペックな安定化電源はとってもお高いので、サーバー用の電源を2つ利用した24V出力の安定化電源を自作してみることにしました♪
自作安定化電源
市販のハイスペックな安定化電源を買うと3万円くらいしちゃうのですが、サーバー電源なら750Wのものでも2つでなんと4000円! 激安ですw
しかも、24時間常に動き続けるサーバー用というだけあって耐久性は折り紙付き♪
でもこのままだと12Vは取り出せないので、あるピンとあるピンをショートさせる必要があるんですねー。
ちなみに私の選んだこの電源は、300 ~ 700Ωくらいの抵抗器でショートさせると12Vが出力される仕組みです。
これがその固定抵抗器。 パナソニックの0.5W 470Ω。
あとは、この電源を2つ直列でつなげると24V 1500Wの安定化電源となりますが、DC出力が筺体にアースされているため筺体同士がふれた時にショートしちゃうことになるんです。
そこで私は、安全且つもっとも簡単な方法を取ることにしました!
サーバー電源のアースを切り離す方法
2つ直列でつなげる場合、どちらか一方は筺体にアースされている所謂 “接地” を分離しなければなりません。
でもそのやり方は、基板と筺体を絶縁するだけなのでとっても簡単♪
まずはじめに基板を取り出す必要があるので上蓋を外します。
次に基板を留めているこのネジを外します。
ファンが筺体に固定されているので、そのネジも外しましょう。
AC側のアースも外します。(※ あとで必ず元に戻しましょう)
LEDも外します。 ちなみにLEDの裏側にはツメが掛かっていました。
最後に、ACインレットの下に隠れているネジを外して基板を取り出しましょう。
これで目的の部分が見えてきましたね♪ この3箇所を絶縁ワッシャーなどで筺体から基板をフローティングさせて絶縁するというわけなんです。
今回私が絶縁に選んだのはPTFE(テフロン)のワッシャー。 絶縁性の高いフッ素樹脂です。 ちなみに厚さ0.2mm。
そして基板の表と裏に絶縁ワッシャーを入れたら、あとは元通りに戻してフローティング作業は完了となります♪
タカチのアルミケース
安定化電源は裸のままでも問題なく使用出来るのだけれど、この記事のために少しだけ外観に拘ってみることにしました。
じゃ~ん! タカチのアルミケース♪ フリーサイズのオーダー品で、Season proshop(シーズンプロショップ)さんから送料無料で購入することが出来ました。
会員登録をすると値引きもされるし、与えられる100円分のポイントも初回注文から利用可能となっております♪
そのアルミケースに取り付けるスイッチは、16A開閉可能なオムロンの小形ロッカースイッチ。 ACインレットはエコー電子の定格電圧15A/250Vのものを選びました。
ちなみに、穴加工までお願いしちゃうと数万円かかるので自分で開けました。
その穴あけの道具に、ポンチとドリルの刃も購入。
角穴には、ツボサンのエクストリーム・クイックカットがサクサク削れて大変役に立ちました♪
あと、いつものリューターも大活躍!
ということで、ケースにスイッチ類を取り付けたらあとは配線です♪
参考までに、この端子台は東洋技研の定格電圧AC/DC600V 定格電流20Aのもの。
コンセントからの電源ケーブルには、定格12A-125Vを選びました。
アルミケース内部で2手に分かれる電源ケーブルにも同様のものを使用します。 どちらも1.25SQの3芯なので十分な太さだと思われます。
そして配線作業完了!
反対側の眺めも♪
サーバー電源からは、このように配線してみました。
はんだ付け作業にはHAKKOのFX-951をおすすめ致します。 ステーションタイプなので熱回復が早くとっても使いやすいんですよー♪
実際の電圧はこの通り24.63Vと確認出来ました。 これでISDT P30も大活躍してくれることでしょう。
最後に、蓋を閉めたらタカチのゴム足を貼り付けて完成となります♪
あと、ちょっとした事だけれど放熱用の穴が斜めに並んで見えるように工夫してみました。
シンプルで素敵な外観ですよね♪
まとめ
試しにGoblin君のバッテリーを2本同時に1C充電してみましたが、ファンはゆっくり回っているだけだからとても静かでした。 近いうちにインパクションのバッテリーも充電するので、ファンの音を確認したらまたご報告しますねー。
それから、アルミケースはまだまだ小さくてもサーバー電源を入れることは可能です。 是非参考にしてください♪
ではまた。
Comment
初めまして。 今度サーバー電源改造24V仕様を作ろうと思い富士通のサーバ電源を購入いたしました。
いろいろ制作手順を探していましたら、貴殿のブログで発見しました。参考になりました。
それにしても貴殿の性格からか素晴らしい加工ですね。 半田付から配線処理、実に見事です。
インパクションの組み立ても実に見事。 私のクラブにもインパクションで全日本に参加している者がいますが、その人も組み立てや配線処理が見事です。
これからも貴殿のブログを参考にやっていきたいと思います。よろしくお願いします。
あたたかいコメントありがとうございます♪
質問ですが、「どちらか一方は筺体にアースされている所謂 “接地” を分離」と有りますが、2個のどちらか1個を分離するだけで良いのでしょうか?
それから貴殿のサーバー電源はどちらのメーカでしょうか?
素人質問で申し訳ございませんが何卒宜しくお願い致します。
はいそうです。 直列で繋ぐ場合2個のうちどちらか1個を分離させます。
あとメーカーはhpですが、安易にマネをする人がいるとよろしくないので型番は秘密にしています。
有難うございました。又解らないことが発生しましたらよろしくお願いします。